文化人が愛した仙台の「元祖炉ばた」 閉店から復活へ

新型コロナウイルス

石橋英昭
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 多くの文化人が通い、惜しまれつつも6月末で閉店した仙台・国分町の「郷土酒亭 元祖炉ばた」を、東京で飲食店を経営する会社「絶好調」が継承することになった。趣味人の故・天江富弥が70年前に始め、お客が囲炉裏を囲む炉端スタイル発祥の店。その心と歴史を絶やすまいと、8月1日に再び店が開く。

 「絶好調」は新宿を中心に、居酒屋イタリアンなど多業態の10店舗を展開する。吉田将紀(まさのり)社長(44)は13年前に独立して炉端焼きの店を出した際、発祥の地ということで仙台の「炉ばた」を訪ね、通うようになった。閉店を知り、最後の食事をと来店した時に、おかみの加藤和子さん(71)から「この店をやってもらえたらうれしい」と、打診されたという。

 交遊が広かった天江を慕い、「炉ばた」には美術家岡本太郎さん、俳優仲代達矢さんらが通った。加藤さん夫妻が後を継いでからも、古民家風の店で出す郷土料理と仙台弁のもてなしが、多くの人に愛されてきた。新型コロナウイルスの影響で客が激減し、閉店を決めたが、居抜きで引き継ぐ人がいないかと探していた。

 「吉田さんの人柄を見込んだ」と加藤さん。店の様々なエピソードを伝授したという。吉田社長は「私にとって大切な原点。絶対に無くしてはいけないと思った」と話す。従来のスタイルを守りつつ、常連客に加え若い人にも楽しんでもらえる店をめざすという。石橋英昭

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