遠藤周作の未発表作 完成原稿はなぜ沈黙していたか

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榎本瑞希
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 遠藤周作(1923~96)の未発表小説が長崎に眠っていた。遠藤の人生観の本質を描いたと評される作品は、生誕100年を前に作家の思索をたどる企画展の準備中に見つかった。なぜ、これまで公表されなかったのか。関係者はある見方を示している。

 「見たことのないタイトルだ」。今年2月のある夜、遠藤周作文学館長崎市東出津(ひがししつ)町)。川崎友理子学芸員(27)は、初出不明の原稿を収めた保存箱に「影に対して」と題された原稿用紙の束を見つけた。清書原稿104枚。別の箱を探すと、原稿用紙の裏にしたためられた遠藤自筆の草稿2枚も見つかった。

小説家の夢をあきらめた主人公

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