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(24日、福島独自大会 いわき光洋 15 - 5 会津北嶺)

 六回、1死二塁。会津北嶺・皆川将輝君(3年)が力まずに当てた打球は左翼方向に。安打だ。「この大会、絶対に打つ」と心に誓っていただけに、ベンチに向けてガッツポーズした。

 同校は2017年に今の校名に変わった。当時、廃部になっていた硬式野球部は、皆川君が入学した翌18年春に再び「創部」。その夏は第100回の記念大会。「ゼロからチームを作って出場できたらかっこいいんじゃないか」。篠原良監督と部員集めに奔走した。

 1年生6人と他部を引退した3年生の計11人で、なんとか出場した。だが初戦の相手は甲子園常連校の日大東北。0―39の大会記録で5回コールド負けを喫した。試合後、仲間に語りかけた。「俺たちが3年になるときは、強豪校に通用するチームになろう」

 新入生を迎えて野球部員だけで出た昨夏も、初戦で安達に6回コールド負け。2年連続で無安打だった。

 今年も新入生が入部した。創部メンバーの3年生6人は1人も辞めず、皆川君は3年間主将を務めた。

 そして最後の夏。会津北嶺は一回、鈴木泰樹君(同)の適時打などで一挙5得点。8回コールドで敗れたが、チームは夏の大会の初安打と初得点を飾った。

 試合後、皆川君は「悔しいけれど、打撃練習の成果が最後に出せた。やってきてよかった」と涙をぬぐった。「夏の大会初勝利」の目標は、後輩たちに託す。(飯島啓史)