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 米司法省高官は24日、ヒューストンの中国総領事館職員が、研究機関に所属する研究者たちに対して、情報収集を指示していたことなどを明らかにした。米政府は、同領事館がスパイ活動などの拠点になっていたとして閉鎖を命じている。

 司法省高官は「活動は許容範囲を超えており、ここで止めなければ、さらに活発になる恐れがあった」と強調した。こうした活動はヒューストンの総領事館にとどまらないとし、「閉鎖命令は、中国のほかの在外公館職員に対し、こうした活動をやめろというメッセージだ」と話した。

 また、司法省高官などの記者団への説明によると、総領事館は研究者を通じた情報収集のほかにも、米国内で中国に対して反体制的な言動をする中国出身者を帰国させる「フォックスハント」と呼ばれる活動の拠点の一つにもなっていたという。「千人計画」と呼ばれる先端技術の研究者らを勧誘する計画にも携わっていたとしている。

 米メディアによると、総領事館の閉鎖期限となった24日、地元警察が建物周辺を柵で囲むなど、閉鎖の作業を始めた。荷物を持って建物を出る領事館職員の姿が確認されたという。

 さらに司法省は同日、中国軍との関係を隠したまま不正にビザを取得したとして訴追した中国人4人のうち、在サンフランシスコ中国総領事館に逃亡していた研究者の身柄を確保したことも明らかにした。司法省によると、この研究者は中国軍に所属していることを隠して入国して、米大学で研究活動に従事していたという。ほかの3人はすでに身柄を拘束されている。司法省高官は、中国軍との関連を隠して活動している中国人のネットワークが米国内の25以上の都市に広がり、中国の在外公館が活動を支えていると指摘した。(ワシントン=大島隆)