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 新型コロナウイルスの影響で発表する機会を失った吹奏楽部や合唱部の中高3年生の思い出となる舞台を用意しようと、埼玉県熊谷市でベーグル店を営む臼杵(うすき)健さん(44)が参加者を募っている。8月1日に熊谷ラグビー場で開催する予定だ。

 臼杵さんは県立熊谷高校OBで、高校時代は応援団長として活躍。2003年から、JR熊谷駅近くにあるベーグル店「ウスキングベーグル」を経営している。

 新型コロナの感染拡大は臼杵さんの店だけでなく、熊谷市内の他の飲食店にも大きな影響を与えた。そんな時、吹奏楽部で活動する中2の長女(13)の「今の3年生は部活の思い出がないまま引退するんだよ」という言葉にはっとした。

 臼杵さんは吹奏楽、合唱の生徒たちの思い出づくりに何か協力できないか考えた。「熊谷で過ごした仲間たちと、熊谷が誇れる場所で思う存分演奏してもらいたい」と、思いついたのが昨年のラグビー・ワールドカップの会場となった熊谷ラグビー場。Aグラウンドのスタンドで一定の距離を保つなど感染防止のルールを守りながら屋内ではできなかった演奏や合唱ができるのではないかと考えた。開催の趣旨を、管理する団体に説明し、使用許可をとった。

 イベント名は「ラグビー場で、のびのび演奏撮影会」。中学校、高校の3年生が主な対象だが、1、2年生でも構わないという。臼杵さんは「部単位での参加は難しいかもしれないが、個人やグループが参加して、新たな部活や演奏会の形が生まれるきっかけになってくれたらいい」と話す。参加募集は28日まで。

 当日のスケジュールは、熊谷吹奏楽団の有志の協力を得てつくった「のびのび楽団」が「宝島」や「パプリカ」を演奏する。参加校やグループは一定の数がまとまれば制限時間内に曲を披露する。観覧は保護者限定にする意向だ。

 現在、クラウドファンディング(https://camp-fire.jp/projects/view/306432別ウインドウで開きます)で会場使用料やビデオ制作費にあてる資金を募っている。催しはビデオやドローンで撮影し、公式動画を制作する予定。動画の最後に支援者の名前を掲載するという。(佐藤太郎)