拡大する写真・図版PCR検査の結果は陽性だった(本人提供)

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 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、東京では新規感染者数が1日200人を超える日も珍しくない。「検査はできるだけ早めに、おかしいぞと思った段階で行っていただきたい」。小池百合子知事はこう言うが、PCR検査をなかなか受けられない人もいる。3~4月に比べると検査件数は増えたというが、なぜこうしたことが起こるのか。

「対象ではない」

 「かぜかな」。足立区の女性(30)は7月5日、のどの痛みを覚えた。せきもでるが、体温は36度台と平熱だった。区内にある内科医院に行き、せきどめなどをもらった。9日、ご飯を食べようとしたら、においがわからなくなっていることに気付いた。

 「コロナかも」。香水に鼻を近づけても、やはりわからない。東京都のコールセンターには10回ほどかけてようやくつながった。PCR検査を受けられないかと相談したが、発熱や渡航歴などがないことから「検査対象ではない」と断られた。

 その後も症状は続き、13日に再び内科医院を受診した。医師が保健所と調整し、ようやく検査を受けられることになり、陽性とわかったのは15日。症状が出てから10日後のことだった。

拡大する写真・図版ウイルスの遺伝子を増幅して調べるPCR法での検査の様子

 ただ、軽症者が過ごすホテルには空きがないと言われ、60代の両親とともに実家で過ごさざるをえなかった。一緒に食事した知人数人も濃厚接触者とされたが、症状がないことを理由に、保健所での検査は受けられなかったという。両親が検査を受けられたのは17日。女性に症状が出てからすでに2週間が経っていた。

 両親は陰性だったが、女性の心はもやもやしたままだ。「家族にうつしてしまうんじゃないかという不安が解消されなかった。東京都や政府は検査数を増やしたと説明しているが、いまだに検査を受けるのに時間がかかるのはなぜなのか」

他国より少ない日本

 日本は海外に比べ、新型コロナの検査数が少ない。世界の科学者たちがデータをまとめたサイト「Our World in Data(https://ourworldindata.org/coronavirus-testing別ウインドウで開きます)」によると、人口1千人あたりの検査数は、米国は日本の約27倍、英国は20倍、イタリアは約8倍、韓国は約2倍(7月26日時点)となっている。

 3~4月には症状があり、検査を希望しても受けられない人が続出したことから、政府は検査数の拡大を進めている。ただ、いまの国の方針では、検査を希望する人なら全員が公費で検査を受けられるわけではない。発熱や呼吸器系の症状があるなど感染が疑われる人らに加え、感染者の濃厚接触者やクラスター(集団感染)の連鎖が起こりうる場合など、新型コロナに感染していると「疑うに足りる正当な理由のある者」としている。

 厚生労働省のアドバイザリーボードは7月14日、1日のPCR検査能力は、4月上旬の約1万件から約3・1万件に拡充されていると評価した。

「1日1万件を目指す」

 では、東京では1日あたりの検査数はどこまで増えているのか。

 小池百合子知事は7月15日の…

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