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 世界3大映画祭の一つ、第77回ベネチア国際映画祭で、最高賞の金獅子賞を競うコンペティション部門に黒沢清監督の「スパイの妻」が選ばれた。

 作品の舞台は太平洋戦争の開戦前夜の日本。主人公の女性は、国家機密を知ってしまった夫が暗躍することでスパイの妻とののしられ、それでも夫を信じ抜くストーリー。蒼井優や高橋一生、東出昌大らが出演している。黒沢監督は世界的な名匠として知られるが、同映画祭のコンペ部門選出は初めて。

 映画祭はイタリアのベネチアで9月2日に開幕し、最終日の同月12日に受賞作が決まる。同作の日本公開は10月16日。黒沢監督は「嬉(うれ)しい、と同時にたいへん緊張しています。1940年代の日本を生きた夫婦の姿が海外の人の目にどう映るのか、今は予想もつきません」とコメントした。

 蒼井さんは、映画祭期間中に現地を訪れることができないと明かした上で、「誰かの明日へつながる一本になればと心から祈っております」。高橋さんは「この時代にこの作品で、このキャストスタッフの下、黒沢組に参加できたことが夢のようですが、その上にまた、ベネチア国際映画祭に参加するという嬉しい知らせをいただきました。より多くの方々に観(み)ていただければと思います」との談話を寄せた。(小峰健二)