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 今年上半期(1~6月)に全国で起きた交通人身事故は14万6043件で、前年同期よりも22・3%少なく、記録が残る1990年以降で最も少なかった。このうち死亡事故は52件少ない1334件。過去最少だが、減少率は3・8%にとどまった。警察庁が28日発表した。

 死亡事故の減少幅が小さいことについて同庁は、コロナ禍に伴う外出自粛で交通量が減って事故は減少したものの、道路がすいて車の速度が上がったことが一因ではないかとみている。

 また、75歳以上の運転者による死亡事故は依然として深刻で、前年同期比3件増の175件。運転免許保有者10万人あたりでも前年並みの3・0件で、75歳未満の1・3件を大きく上回った。原付きや自動二輪を除く自動車の運転中に起きた164件について人的要因を見ると、「操作の誤り」64件、漫然運転や脇見などの「前方不注意」40件、後方をよく見ないなどの「安全不確認」32件など。操作の誤りの具体的な内容は、ハンドルの操作ミス34件、ブレーキとアクセルの踏み間違い15件だった。

 横断歩道を渡っていた65歳以上が車両にはねられ、犠牲になる事故も目立った。全国で100件あり、前年同期を31件上回った。64件は信号機がある横断歩道で、このうち36件は車両に横断歩行者妨害や信号無視などの違反があり、26件は歩行者が信号無視をしていた。

 警察庁は「歩行者は信号を必ず守ってほしい。運転者は歩行者優先を徹底してもらいたい」としている。

 交通事故死者数は全体で1357人。年間で過去最少の3215人だった前年の同期よりも61人(4・3%)少なかった。(八木拓郎)