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 自転車部品大手シマノの業績が回復しつつある。新型コロナウイルスの感染拡大で通勤や通学に自転車が見直されているからだ。運動不足の解消に乗り始める人が増えていることも、追い風になっている。

 シマノは変速機やブレーキの製造を手がけ、中高級機種向けのシェアが圧倒的に高い。今年前半はコロナで主力の欧米で店が閉まり、自転車も売れなくなったが、5月以降は受注が急速に戻っているという。各地の当局が自転車通勤を推奨する一環で購入補助策を打ち出し、「密」を避ける娯楽としても注目が集まっているためで、16万円前後の自転車がよく売れているという。

 島野容三社長は28日の電話会見で「自転車に乗っていなかった層が購入しており、さらに高価格帯の自転車の購入にもつながる」と期待する。また売り上げの2割を占める釣り具事業も5月以降の回復が鮮明で、7月以降に世界で25種類ほどの新製品を投入する計画だ。「自然の中で3密を気にせず楽しめる釣りの人気が高まっている」と話す。

 とはいえ今期はコロナの影響からは完全には逃れられない。28日発表した2020年1~6月期決算は売上高が前年同期比11・9%減の1602億円、営業利益が15・8%減の286億円だった。だが年後半は盛り返し、通期の売上高は3・6%減の3500億円、営業利益は6・6%減の635億円になると見込む。(森田岳穂)