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 かつて日本人論の先駆けとして一世を風靡(ふうび)した土居健郎(たけお、1920~2009)の「『甘え』の構造」。日本人の依存欲求の功罪を説き、累計146万部のロングセラーとなるも、甘えの定義が曖昧(あいまい)など批判も受けた。自分の考える「甘え」が伝わらないと嘆いた土居が言いたかったことは何だったのか。人間関係が希薄になりつつある今読み返してみると、意外なメッセージが見えてくる。

拡大する写真・図版「甘え」の構造(弘文堂)

 甘えの構造、を朝日新聞の記事データベースで検索すると、軽く100件を超す。政財界の癒着など、多くが批判的な文脈で使われている。「『甘え』の構造」が普通名詞として定着したのは、疑う余地もないことだろう。

 だが弘文堂の鯉渕年祐(としやす)会長(86)によれば、土居健郎は1971年の刊行当初から「自分の考える『甘え』が世間に伝わらない」と、こぼしていた。

 聖路加国際病院から東大医学部…

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