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 新型コロナウイルスの感染は若者から幅広い年代に広がりつつある。感染経路がわからない人も各地で増加傾向で、クラスター(感染者集団)を特定し、感染拡大を止める対策が及ばないケースが増えている。

 人口10万人あたりの感染者数が0・5人を超えていたのは、7日までの1週間は8都府県だったが、28日までの1週間は36都道府県に急増した。0・5人を下回るのは東北や北陸、四国、九州の一部だけだ。

 東京都と大阪府、愛知県、福岡県の公表データをもとに、感染者を世代別にみると、6月下旬から感染者が大きく増えた東京都は、7月1~7日は20~30代の感染者が71%を占めたが22~28日は64%に低下。40~50代以上は同じ期間に17%から23%、60代以上も7%から9%に増えた。

 29日に過去最多の221人の感染が報告された大阪府も、同じ期間に20~30代の割合が75%から60%に下がり、40代以上の割合が増えている。一方、東京、大阪より遅れて感染者が急増した愛知県や福岡県では20~30代の増加傾向が続く。

 4都府県とも感染経路が分からない人の割合が上昇している。東京都は7日までの1週間は39%だったが28日までの1週間は59%に。28日までの1週間は愛知県63%、大阪府66%、福岡県51%といずれも半数以上を占め、クラスター対策だけでは追い切れない状況が起きている。

 国際医療福祉大の和田耕治教授(公衆衛生学)は「現在は20~30代が多いが、全国的にも徐々に重症化のリスクが高い年代に感染が広がろうとしている。重症者が増えると次第に医療の負荷が大きくなり医療崩壊する可能性がある」と警鐘を鳴らす。3密(密集、密接、密閉)など感染リスクの高い環境を避けることの徹底を求めたうえで、「感染拡大が止まらなければ緊急事態宣言などの強い手段をとらざるを得なくなるかもしれない」と語る。ただ政府が「GO TOキャンペーン」で人の往来を促していることとの整合性が無いことが混乱を招き、自粛要請などを市民に守ってもらうのは前回より難しいとみる。(三上元、合田禄)