聞き手・野上英文=ジャカルタ
インドネシアのバリ島。美しい自然にそぐわないプラスチックごみの多さに心を痛め、なくす活動を始めた地元の少女がいた。7年を経て、いま19歳になったメラティ・ワイゼンさん。人並み外れた行動力で社会を変えたいと奔走し、国際的な注目を集める。その目に、コロナ危機に直面する世界はどう映るのか――。(聞き手・野上英文=ジャカルタ)
拡大するメラティ・ワイゼンさん=2018年10月、バリ島、野上英文撮影
――プラスチックごみをなくす活動に取り組むきっかけは何だったのですか。
「当時12歳、妹は10歳でした。私たちはバリ島の稲田に囲まれた家で育ち、数百メートル先がビーチです」
拡大するバリ島の観光ビーチに流れ着いたプラスチックごみ=2018年12月、諫山卓弥撮影
――美しい自然とともに育ったのですね。
「ただ、その自然の中には地元の人らが捨てたレジ袋やプラ製の容器などのごみがあふれていました。かつて食べ物はバナナの葉で包み、木の織物かごで運んでいたのが、近代化と観光開発で生活が変わり、捨てる習慣だけ残ったのです。世界ではすでにレジ袋の禁止や有料化の動きが起きていたので、『バリ島にも来たらいいな。何かできないかな』と思いました」
拡大するバリ島のごみ置き場。プラスチックごみが山積みされていた=2018年6月、野上英文撮影
――何とかしなければ、と思ったとしても、12歳で実行に移すことはなかなかできない気がしますが。
「テレビのドキュメンタリー番…
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