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 トルコ国会は、SNSへの規制を強める法案を、エルドアン政権の与党・公正発展党などの賛成多数で29日に可決した。フェイスブックやツイッターなどは今後、トルコに代表スタッフを置いて投稿をめぐる苦情に対応することを求められる。守らない場合、罰金などが科される。

 新法はSNS各社に対し、トルコでの利用者に関するすべてのデータの保管も義務づけている。法案は公正発展党などが提出し、政府もサイバー犯罪や利用者保護のために新法が必要だと主張していた。

 トルコでは、エルドアン政権のもと、大部分の主流メディアが親政権の論調となり、SNSは国民が匿名で政府への批判を投稿できる場になっていた。新法により、自由に意見を表明できる場が狭められるとの恐れが指摘されている。

 国連人権高等弁務官の報道官は28日、「今回の法案は、政府がソーシャルメディアをコントロールする強力な道具となる」と懸念を示していた。

 エルドアン政権は2017年4月、「トルコがテロ組織を支援しているという誤った主張内容の削除に応じなかった」とし、国内ではネット上の百科事典「ウィキペディア」に接続できなくした。これに対し、憲法裁判所は昨年末、この措置を憲法違反だと判断し、接続を再開させている。(イスタンブール=其山史晃)