拡大する写真・図版男子100メートルタイムレースで自己新記録を出した中京大中京の河田航典さん(中央)=2020年7月23日、名古屋市瑞穂区のパロマ瑞穂スタジアム、上田潤撮影

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 新型コロナウイルスの影響で中止になった高校総体(インターハイ)に代わる大会が、23~26日に愛知県内各地であった。名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムでは23、24日、陸上競技の名古屋南北大会が無観客で開かれ、3年生たちは、それぞれの思いを抱えながら出場した。

 「競技が終われば手を洗ってすぐ外に移動して。記録の確認は後でホームページでしてね」「スタンドにいることができるのは各校のマネジャーと、ウォーミングアップ前の選手、顧問だけです」。そんなアナウンスが、セミの鳴き声と一緒に人気の少ないスタジアムに響いていた。

 いつもなら名古屋南北、尾張、東西の三河、知多の5支部の予選会を勝ち抜いた選手が瑞穂に集まるが、今年は感染対策で支部大会止まり。いったんは各支部で順位を決め、タイムや記録を基に後日、県全体の1位を決める形になった。

 23日に行われた陸上の「花形」男女100メートル。いつもなら選手は予選をいくつか走った後、決勝を走る。しかし、この日はタイムレースで、予選や決勝の区別はなし。1本のレースに全てをかけることになった。競い合ってきたライバルがいなかったり、応援もなかったり、状況も違う。

 100メートルの3年生の部には男子63人、女子26人がエントリー。男子を制したのは昨年県総体1位の中京大中京・河田航典さんだった。タイムは10秒39で、昨年の全国総体で3位の選手が残した記録(10秒43)を上回る好記録。河田さんにとっても、自己ベストの10秒52を大きく上回った。

拡大する写真・図版男子100メートルタイムレースで自己新記録を出し、ガッツポーズをする中京大中京の河田航典さん=2020年7月23日、名古屋市瑞穂区のパロマ瑞穂スタジアム、上田潤撮影

 レース後、興奮気味に「うれしいっす。コロナで十分練習ができなかった時期もあって体調は8割ぐらい。予選で筋肉の状態を上げながら決勝に行くので、1本のレースは難しかったです。今またコロナの感染が多くなっているんで次いつ試合で走れるかわからない。『ここで(好記録を)出さないと』と思って走りました」。

 河田さんは中京大中京が昨年の全国総体の男子4×100メートルリレーを大会新で制した時のメンバー。学校のクラスではすぐ横や前の席に、昨秋の野球の神宮大会を制した中京大中京のエースの高橋宏斗投手やプロ注目の打者・中山礼都選手がいて「日本一ライン」として高め合ってきたという。

 リレーの全国連覇、個人での好成績を残そうと考えていただけに総体の中止は喪失感に襲われたと言うが、「僕は20、30代でも陸上にかけていきたいので、こんなとこで立ち止まっていられない」との思いで準備してきた。

勉強に遅れ「焦りある」

 一方、100メートルの女子1組で5番目だった熱田の鈴木真綾さん(3年)は名残惜しそうにフィールドを見つめていた。自己ベストは12秒80だが、この日は13秒48。

 「コロナで試合に出られなかっ…

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