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 小さな子どもを性の対象とする「小児性愛障害」。その犯罪のおぞましさから、どうすれば防げるのか、社会的議論につながりにくい。一方で、ふだんから子どもと接する職場に小児性犯罪者がまぎれているという実態がある。身近に潜んでいるかもしれない彼らから、我が子を守ることはできるのか。「『小児性愛』という病――それは、愛ではない」の著書があり、彼らの治療に先駆的に取り組む榎本クリニックの精神保健福祉部長で、精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんが解説する。

性嗜好で職業選択

 ――大手仲介サイトに登録し、保育士の資格も持っていた男性シッター2人が、子どもへの強制わいせつの疑いで相次ぎ逮捕される事件がありました。

 「私どものクリニックに通院し、データがまとまっている117人の男性の初診時の職業をみると、就労している人の約3割が教員や塾講師、保育士など、教育関係の仕事に就いていました。この数字をみると、性嗜好(しこう)が職業選択の基準となっている可能性が高いと言えます。平成27年版の犯罪白書も、小児わいせつ型事件の加害者と被害者の関係について、3割強が親族以外の面識のある人で、中でも日頃から関わりのある者が多いと述べています」

 「一方で、子どもにかかわる仕事に就く中で、自身の性嗜好に気づく人もいます」

 ――どういうことですか。

 「たとえば、スイミングスクールのインストラクターをしていた男性は、コロナ禍でレッスンが休みになり、たまたまアクセスしたサイトで児童ポルノをみました。かなり強い衝撃を受け、その時初めて自分の潜在的な性嗜好を自覚したそうです。それがきっかけでレッスン再開後、水泳の指導中に加害行為を繰り返していました」

 「ある保育士はずっと年長クラスを担当していたのが、3歳未満を担当するようになり、女児のおむつを替えているときに性的に興奮していることに気づいたそうです。それからは、トイレトレーニングの度に性器に触れることを繰り返し、子どもが『××先生におまたを触られる』と親に言ったのがきっかけで、逮捕されました」

 小児性犯罪者は、優しくて人当たりのいい人がほとんどです。そのため子どもたちにも人気で、その権力関係を利用します。後半では、「1人の性犯罪者が生涯に出す被害者は平均380人」という彼らの実態と、犯罪を防ぐために親や社会ができることを紹介します。

「2人の秘密だよ」

 ――小児性犯罪者なのかどうか、親や子どもはどうやったら見破れるのでしょうか。

 「残念ながら、見破ることは非…

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