「感染経路が判明していない事例がある」。2月15日夕、加藤勝信・厚生労働相は会見で危機感をにじませた。屋形船や病院で新型コロナウイルスの感染が広がりを見せていた。
名古屋市の病院で2月29日に感染確認された70代女性も、誰から感染したのか不明だった。だが、翌日以降、感染の連鎖が次々に明るみに出た。女性が入院前に同居していた50代と80代の女性。この80代女性が利用していた高齢者デイサービス(通所介護)事業所の利用者。さらに、この利用者が通っていた別の事業所の利用者でも――。
拡大する新型コロナウイルスのクラスター対策に取り組んできた名古屋市の浅井清文・保健所長(左)、近藤良祐・主査(中央)、西口淳・主幹=名古屋市中区
3月5日、市感染症対策室の近藤良祐主査が、得られた情報を整理して図に落とし込んだ。ウイルスは複数の事業所を利用する人を介して各地の事業所に入り込み、このままでは家庭、市中に蔓延(まんえん)していくのは目に見えていた。
「こんなにつながっているのか…
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朝日新聞社会部