拡大する写真・図版緊急事態宣言について会見する安倍首相を映し出す大阪・道頓堀の大型ビジョン=4月7日、大阪市中央区、井手さゆり撮影

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働くってなんですか

 コロナ禍で自粛を求められているが補償はない。営業を続けるのか、休むのか。スタッフにはどんな言葉をかければいいのか――。2020年4月8日から6月1日まで投稿配信サイトの「note」で連載された「何が正解なのかわからない」(https://note.com/naokoikawa/m/mb7e94776b780別ウインドウで開きます)は、緊急事態宣言下で決断を迫られた飲食店主34人の証言集です。筆者は食の世界を見続けてきた文筆業の井川直子さん。平均1.6日に1本というハイペースで記事を配信しました。なぜこの連載を始めたのか。「正解」はみえたのか。飲食業界が危機にあるいま、井川さんに聞きました。

良心に「丸投げ」、みんな苦しんだ

 ――この連載に取り組んだきっかけは。

 「2月から3月にかけて、どんどん飲食店が弱っていくなかで、自分に何ができるのかを考えました。東日本大震災のときも考えたのですが、あのときは何もできませんでした。私には困っている人に『何を困っているんですか』と聞くことができなかった。たぶん困っている状況を伝えるのはジャーナリスティックなことで、私の範疇(はんちゅう)ではない。ただ、今回はみんなが『何が正解かわからない』と言っていて、耳に残っていた。『あ、これだ。これなら書ける』と思ったんです」

 ――自粛要請に従って休むべきだという考えと、休んだら生きていけないというジレンマに直面しました。

 「みんながその板挟みになっていた。食べ手も自粛しなければという気持ちと、好きな店を応援したい気持ちとのはざまで悩んでいた。この国のリーダーたちは補償もないまま不要不急の外出自粛を求め、『あとは自分で考えてください』とみんなの良心に丸投げした。良心の呵責(かしゃく)にみんなが苦しんでいた。正解は一つじゃない。でも決めなければいけない店主たちは、自分以外の店主の頭のなかを知ってみたい。それを機に自分なりの正解、道しるべを探したい。そういう人がたくさんいるとSNSなどで感じていました」

拡大する写真・図版井川さんは4月8日から6月1日までウェブ上で「何が正解なのかわからない」を連載した

 ――それで、できるだけ多くの…

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