お隣は藤井聡太、差は歴然 懸命に歌う囲碁名人の危機感
文化くらし報道部・大出公二
囲碁の芝野虎丸名人に井山裕太棋聖が挑戦する、名人戦七番勝負第1局の前夜、コロナ禍のため前夜祭に代えて「ネット前夜祭」を開いた。
同じ会場にいながらソーシャルディスタンスをとり、オンライン会議システムによる異例の座談会。芝野名人は「自分を動物にたとえるなら、虎ではなく猫です」、井山挑戦者は「『虎丸め』と叫ぶのが日課になってます」。イヤホン装着でおよそ30分、冗談を振りまきながら場を盛り上げた。
大勝負を翌日に控え、ホンネはひとりにしてほしいはずだ。担当記者の私のむちゃぶりに応えてくれたのは、トップ棋士の使命感からくるものに違いない。囲碁の人気低迷に対する棋士の危機感を、折に触れて感じてきた。
1980年代に1千万人以上…
【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら