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 陸上のトップ選手が世界を転戦する大会「ダイヤモンドリーグ(DL)」が14日、モナコで開幕した。新型コロナウイルスの影響にスポーツ界が悩まされる中、ゴルフやテニスのメジャー大会よりも早く、欧州で初めて観客を入れて開催された大規模な国際大会でもある。一時は中止も検討された苦境を越え、5大陸37カ国から約120選手が参加。コロナ禍、トップ選手や観客を集めて大会を開く意義を探りたくて、現場で取材した。(遠田寛生)

 にぎやかな音楽と歓声が一瞬やむ。スタートの号砲とともに再び活気。2万人近くを収容する競技場に最大5千人まで入場が許された観客が、1列飛ばしに座っていた客席から立ち上がり、拍手を送る。どの顔も生き生きとしていた。

 渡航制限がある中で米国やアフリカ、南米の選手たちも集まったモナコ。ロンドンを拠点に取材する記者自身、英国から出たのは約5カ月ぶりだった。フランス・ニースに向かう航空機内では消毒用グッズが配布され、連絡先の書類を提出。ニースからモナコへの列車は混雑し、多くの人がマスクを着けていたが、不安を抱いた。コロナ禍でも観光シーズンの雰囲気は色濃く漂っていた。

 4月にカタールで開幕するはずだった今季のDL。延期や中止が重なり、14日時点で感染者が計146人にとどまっていたモナコが初戦になった。開催に踏み切った大会責任者ジャンピエール・シューベル氏が決意を語る。「この大会は、日常が戻ってきた証しになる」。やるからには一流を集めようと、減額された予算をやりくりしながら賞金も用意した。

 安全を最優先に「大会を作り直した」という。選手に対し、大会72時間前の検査での陰性確認を出場の条件にした。宿泊先は競技場隣のホテルに変更し、外部との接触を避けさせた。競技中を除いてマスク着用を義務づけ、選手はそれぞれの出番を待つ間、場内中央のフィールド上に等間隔で置かれた椅子に座った。

 政府の協力も得た。感染者の多い米国などから来る選手とは事前に連絡を取り合い、詳細な書類を提出させた。到着時に病院で検査を受けさせた選手もいる。「きっと追い返されると心配していた」という男子800メートルの実力者ドナバン・ブレージャー(米)も、無事、出場できた。

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