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 掛け軸の修復や販売を手がける大阪の老舗表具店が、これまでとは畑違いの電車車両の抗菌・抗ウイルス加工事業に乗り出した。伝統産業に依存する経営から脱却し、ベンチャー的発想を生かした新たな事業承継の形を模索している。

 表具店は大阪市中央区にある1923(大正12)年創業の「清華堂」。古くなった掛け軸や美術品の修復を手がけ、和紙を貼って破れた部分を直したり、薬剤を使って汚れを落としたりして原状に近づける。周辺には表具店の大口取引先である寺院が集まり、聖徳太子が6世紀に建立した四天王寺(同市天王寺区)からも受注があるという。

拡大する写真・図版近鉄の車両に抗菌・抗ウイルス加工を施す岡本諭志さん=8月中旬、愛知県愛西市、清華堂提供

 だが、ここ数年で環境は大きく変わり、寺院の減少や和装離れが進んで表具店の数は急減。4代目として店を継ぐ予定の岡本諭志さん(33)は、先行きへの不安を感じていた。そうしたなかで2年前、関西の酒造メーカーが運営する美術館の担当者から「館内のカビの増殖を防ぐ方法はないか」と依頼を受けた。

「厳しい業界。後を継ぐな」と言われたものの……

 表具の経験から何かできないか…

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