本が読まれなくなった時代の総理大臣 田中慎弥さん寄稿

有料記事

[PR]

 歴代最長となる第2次安倍政権の約7年8カ月は私たちにとって、どのような時代だったのか。安倍晋三首相の地元、山口県下関市出身で、安倍政権下の2015年に刊行した小説『宰相A』で米国の占領下に置かれ続ける〈もう一つの日本〉を描いた芥川賞作家の田中慎弥さんに寄稿してもらった。

 たなか・しんや 1972年生まれ。山口県立下関中央工業高校卒業。2012年「共喰い」で芥川賞、19年『ひよこ太陽』で泉鏡花文学賞

 作家の三島由紀夫が割腹自殺を遂げてから、今年で丁度(ちょうど)五十年になる。その年に、史上最長政権を築いた安倍晋三氏が総理大臣の座を降りることになったのは単なる偶然に過ぎないが、現代の作家であり、また安倍氏の地元、山口県下関市出身でもある私としては、この偶然に何事かを感じてしまう。

 三島は作家として世界的に評…

この記事は有料記事です。残り1590文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

【期間中何度でも15%OFF】朝日新聞モールクーポンプレゼント

連載識者が見た7年8カ月 安倍政権論考集

この連載の一覧を見る