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 例年なら帰省する人が多いお盆を控え、広域の移動で新型コロナウイルスの感染が広がる危機感が、地方を中心に強まっている。東京都を除き、政府が始めた観光支援策「Go To トラベル」事業は、地域間の人の動きを活発にさせる。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会で検討を求める声も上がるが、具体的な議論には至っていない。

強まる知事らの懸念

 「お盆前に何らかのメッセージを出さなければいけない。そういう地方の知事たちの声は強い」。7月31日の分科会後、メンバーの平井伸治・鳥取県知事は記者団にこう強調し、分科会で「Go To トラベル」の対象外の地域を「機動的に見直し、明確な基準を示すべきだと提案した」と語った。ただ、この日は政府から説明はなく、他のメンバーからも特に意見はなかったという。

 平井知事によると、全国の知事の半数以上は何らかの対策が必要という認識だという。「県境を越える移動もいろんな意見が出てきている」と話す。

 大阪、愛知、福岡をはじめ東京以外の地域でも感染が急増している。岐阜県は31日、「非常事態」を宣言し、緊急対策の一つとして「県をまたぐ外出、感染拡大地域との往来」を慎重にするよう求めた。沖縄県も同日、県をまたぐ不要不急の往来の自粛を要請した。

拡大する写真・図版新型コロナウイルス感染症対策分科会を終え、会見する西村康稔経済再生相(左)と尾身茂会長=2020年7月31日、東京都千代田区、北村玲奈撮影

分科会、政府決定を追認

 22日に始まった「Go To トラベル」事業は16日の分科会で了承されたが、開催は政府が東京を除外すると公表した直後だった。3密(密閉、密集、密接)を避け、若者や高齢者の団体旅行は控えることが望ましいと条件はつけたものの、政府決定を追認したかたちとなった。

 事業は人の移動を促す。感染拡大を懸念し、22日の開始そのものを疑問視する声も出ていた。だがこの日の分科会で大きな異論はなく、延期すべきだと訴えたメンバーは1人だったと事務局は説明していた。

 ところが分科会の尾身茂会長は29日の衆院国土交通委で、「開始の判断に時間をかけるよう政府に提言したが、採用されなかった」と発言した。西村康稔経済再生相はこの日の会見で、尾身氏から提言があったが、判断が直前だと混乱が生じるなどとして、提言を退けたことを認めた。

 西村氏は8月1日の会見で、移…

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