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 富山県高野連主催の「TOYAMA2020高校野球大会」(県教委共催、朝日新聞社など後援)は1日、2回戦7試合があった。水橋が延長11回タイブレークの末、新川を破るなど3球場で熱戦が繰り広げられた。石動は3年生全員が出場し、勝利をもぎ取った。2日は2球場で3回戦4試合がある。

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 石動は12人の3年生全員が出場。代打や継投で持ち味を発揮し、逆転勝利を呼び込んだ。

 交代に次ぐ交代で、スコアブックの8番打者の欄には8人が名を連ねた。最初に代打で送られたのが、川尻洸希(こうき、3年)だ。

 四回表2死三塁。敵失から1点を得たが、まだ3点差。「四球でも単打でもいい。次につなぐ」。そう言い聞かせた。

 昨秋の県大会でレギュラー入りしたが、冬場に右肩を痛め、送球が難しくなった。落ち込んだが、仲間から「最後まで一緒にやろう」と言われ、「大事な場面でチームの助けになる」と代打に専念すると誓った。打力強化のためにスイングを重ねつつ、球のコースも常に意識。「打てなくても四球を選べば好機につながる」と、欲張らず、確実性を高めた。

 迎えた打席。ボールを見極め、ファウルで粘り、相手投手を揺さぶった。そして7球目、外角寄りに緩い球が来た。「打った瞬間、安打とわかった」。右翼線を突く適時打。1回だけしか訪れない打席で、値千金の一打を放ち、チームを勢いづかせた。

 石動はこの日、川尻を含め、4人の3年生が代打に立った。3年の懸高(かけたか)隆樹と西明(さいみょう)陸も継投し、それぞれがチームのための役割を果たした。監督の中野祐輔は「3年生のための大会。代打と継投が期待に応えてくれた」。川尻は「勝利と同じくらい、全員が一丸になったのを実感でき、うれしい」と笑顔だった。(田添聖史)

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