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 佐賀県唐津市の唐津神社の秋季例大祭「唐津くんち」で、呼び物の曳山(ひきやま)巡行が、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、中止する方向で検討されていることが分かった。唐津曳山取締会が近く本部会議を開いて正式に決める。神事は行う。

 新型コロナの影響が懸念され始めた春先以降、取締会と唐津神社は断続的に会合を開き、今年のくんちをどうするかを話し合っていた。関係者の一人は「どうにかして曳山巡行をできないか、考えてきた。しかし、急激に蔓延(まんえん)している状況を重視した」と話している。

 唐津くんちの原型になるみこしのご神幸は、17世紀後半に始まった。1番曳山(やま)の「赤獅子」は1819年に造られた。明治時代の度重なるコレラの流行や、第2次大戦の戦渦の中でもご神幸自体は途切れることなく行われたとされる。

 例年、11月2日の宵曳山(よいやま)で始まり、3日にお旅所神幸、4日に翌日祭がある。昨年は3日間で計57万人の人出でにぎわった。国の重要無形民俗文化財のほか、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産にも登録されている。(渡辺松雄)