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 梅雨明けの2日、富山県高野連主催の「TOYAMA2020高校野球大会」(県教委共催、朝日新聞社など後援)は2球場で3回戦4試合があった。魚津工は延長の末、サヨナラ満塁本塁打で水橋を振り切った。高岡商は、昨夏の決勝で戦った富山第一との再戦を制した。3日も2球場で3回戦4試合がある。

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 一昨年、昨年と夏に決勝で顔を合わせた2校が、3回戦でぶつかった。

 2回とも敗れた富山第一。村優作(3年)は昨夏の決勝でも3番を任された。適時打を放つ活躍をしたが、3点差を追う終盤の好機に三振。「絶対つながなければならない場面」で力が出せず、ふがいなさが募った。

 チームも苦しい時期をくぐった。シードで臨んだ昨秋の県大会で初戦敗退。「力不足の学年」という声が聞こえてきた。夏をともに経験した主将の金山翔(かける)(同)とじっとこらえた。

 新型コロナ禍でも、気持ちは切らさなかった。「甲子園がなくても、力を見せつける」。休校中も3年の本田宙(そら)や横山惇を誘い、河川敷で地道にノックを続けた。金山は「村の練習に取り組む姿勢、まじめさは全員の見本」という。

 迎えた一戦。初回から全力をぶつけた。低めのスライダーを右中間にはね返し、二塁打。先制の好機を作り出した。しかし後が続かなかった。昨夏まで3連覇の高岡商は地力を見せ、第3打席が回ってきた五回は、コールド負けが迫っていた。

 打球は一塁側ファウルラインぎりぎりのゴロ。「死んでもつなげる」。ただただ足を動かした。敵失で出塁。「よっしゃ!」。大きなガッツポーズが出た。

 試合は10点差のコールド負け。昨夏より点差は開いた。悔しいが、全力で挑んだ手応えはあった。「この先も野球を続け、自分なりに悔しさを晴らしていきたい」。金山が「はっきり意見を言うタイプではない」と評する3番打者は、前を向いた。=敬称略(田添聖史)

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