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(2日、熊本独自大会・城南地区 南稜11-5球磨工)

 「自分が塁に出て流れを作る」。5点を追いかける六回、球磨工の先頭打者、那須道磨主将(3年)はそう決めて打席に立った。

 ボール二つを見極め、3球目。狙っていた高めの直球を振り抜き、中前安打を放った。続く橋口の左中間二塁打と福嶋の四球で満塁に。那須は坂上の三ゴロの間に生還し、ベンチに向かってガッツポーズをした。

 球磨工は記録的豪雨で約60人の部員のうち9人が被災。休校の間は部員や地域の人たちの家で泥かきや粗大ごみの搬出をした。感謝されると同時に、「試合頑張ってね」と逆に元気づけられてきた。そんな体験から、この日は球場に向かうバスの中で、「被災した地元に元気を届けよう」と呼びかけた。

 負けたが気持ちはすがすがしかった。「最高の仲間と、応援してくれた地元の人たちがいたから、準決勝までこられた」と感謝を口にした。(屋代良樹)