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【答える人】伊藤充さん 隈病院内科部長(神戸市中央区)

 70代の母。10年以上前に橋本病が原因の甲状腺機能低下症と診断され、甲状腺ホルモン薬を服用しています。数カ月前から体重減少が著しく、量を減らすと改善しました。これは副作用なのでしょうか。気をつけるべきポイントを教えてください。(東京都・K)

 Q どんな病気ですか。

 A 橋本病は免疫の異常が起こり、くびにある甲状腺を攻撃してしまう自己免疫疾患のひとつです。慢性的な炎症が生じて甲状腺がはれます。症状が進むと、代謝を活発にする「甲状腺ホルモン」がつくられにくくなります。顔や手足のむくみ、寒さ、だるさなどがあらわれ、甲状腺機能低下症と診断されます。

 Q どんな人に多いですか。

 A 橋本病そのものは男性よりも女性に多く、成人女性の10人に1人ともされるありふれた病気です。このうち、甲状腺機能低下症になる人は、軽いものも含めて3分の1ほどです。症状を放置すると意識障害など重篤になる場合もあります。

 Q 治療方法は。

 A 甲状腺機能低下症の場合は、甲状腺ホルモン薬をのみ、外からホルモン不足を補います。症状がなければ治療は必要ありません。ただホルモン量は妊娠や胎児の発育に影響します。妊娠を希望する女性は、無症状でもホルモン薬で積極的にコントロールする必要があります。

 Q 体重減少は薬の影響でしょうか。

 A 薬の量が多くなると、甲状腺のはたらきが高まったような状態になり、代謝が活発になって体重が減る可能性はあります。血液検査で血液中の甲状腺ホルモンなどの濃度を調べ、薬の量を調整していく必要があります。

 Q 生活の注意点は。

 A 薬を規則正しくのむことです。食事と一緒だと薬の吸収が悪くなります。朝起きた直後や寝る前などにのむのが効果的です。根治する病気ではないので、うまくつきあっていくことが大切です。

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