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 四国八十八カ所霊場でお遍路さんが最後に訪れる「結願(けちがん)」の寺、88番札所大窪寺(香川県さぬき市)の境内の一角で「原爆の火」がともっている。75年前の8月6日、米軍が原爆を投下した広島の焦土でくすぶっていた火が、全国各地に広がったうちのひとつだ。火は静かに、非核平和を訴えている。

 高さ約2メートル超の塔に、小さな火がともる。火を管理する原水爆禁止香川県協議会によると、ともされたのは1988年という。

 いまも福岡県八女市星野村でともり続ける火から、うつされた。村出身の男性が45年夏、広島の焦土を親族を捜して歩き、くすぶっていた火を形見として懐炉にうつして持ち帰り、戦後ずっと守り続けたという。

 火の存在を知った日本原水協は88年春、非核を訴えようと、火を手に全国を回った。香川県内を通過した折、「香川にも火を残せないか」という話が持ち上がり、各自治体に相談した。

 寺のあった旧長尾町(現さぬき市)が大窪寺を紹介し、寺の当時の住職が快諾したという。同年10月に塔が完成し、火をともした。

 県原水協はそれ以来、毎年正月と10月に「原爆の火」の前で核兵器廃絶を求める署名を集めている。平和祈願の灯籠(とうろう)流しや、非核を訴える「国民平和大行進」で手にしながら歩いたりと、火は各地でともされた。

 香川県原水協の岩部乃之(のりゆき)筆頭代表(64)は「原水爆の廃絶はすべての被爆者の願い。多くの人に火を見てもらい、非核の思いを結願したい」と話している。

 四国では、徳島県鳴門市の東林…

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