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 新東名高速道路の建設で、自宅の日照権が侵害されたなどとして、愛知県豊田市に住む2世帯4人が高速道路の施工者である中日本高速道路(名古屋市)に損害賠償を求めた訴訟で、名古屋高裁が同社に対し、原告のうち1世帯3人に計165万円の支払いを命じる判決を言い渡した。判決は7月30日付。

 公共施設の設置による日照をめぐる補償について、国土交通省が出した通達では、日照時間が最も短い冬至が基準日。冬至の午前8時~午後4時に居室の開口部が4~5時間、日陰になる場合、補償の対象になるとしている。

 一審・名古屋地裁岡崎支部は2月、冬至を基準とすることは合理的とし、原告らの訴えを退けた。

 高裁の始関正光裁判長は、3人が住む住宅が日陰になる時間は、春分と秋分には7時間になると指摘。年間平均では5時間に及ぶとして、3人の日照被害は相当に大きく、「受忍限度を超えている」と判断した。中日本高速道路に対しては「日照被害を緩和するための有効な措置をとっておらず、過失があったと認められる」などと述べた。

 中日本高速道路は取材に対し、「判決内容を精査しているところで、コメントは差し控えさせていただきます」とコメントした。