[PR]

 安倍晋三首相は4日、敵のミサイル基地などを直接攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有を検討するよう政府に求める自民党の提言について、「しっかりと新しい方向性を打ち出し、速やかに実行していく」と語った。首相官邸で記者団の取材に答えた。実際に日本が敵基地攻撃能力を保有すれば、「専守防衛」政策からの大きな転換になる。

 自民党は4日午前、政調審議会を開き、ミサイル防衛に関する検討チームがまとめた提言を了承した。提言では陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備断念を踏まえ、代替機能の確保を求めるとともに、「相手領域内でも弾道ミサイル等を阻止する能力の保有を含めて、抑止力を向上させるための新たな取り組みが必要だ」とし、検討を求めた。

 提言は4日午後、検討チーム座長の小野寺五典元防衛相らが首相に手渡した。これを受けて同日午後、首相は政府でも国家安全保障会議(NSC)を開催した。首相は年末に向けて外交と安全保障の基本方針「国家安全保障戦略」などの改定を進める方針で、敵基地攻撃能力の保有についてどう盛り込まれるかが焦点になる。

 ただ、敵基地攻撃能力の保有について公明党は否定的で、内閣支持率も下落傾向にある。どこまで実現できるかは不透明だ。