拡大する写真・図版笠岡署で感謝状を手にする長迫吉拓選手=2020年8月4日午前10時5分、笠岡市六番町、田辺拓也撮影

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 自転車BMXレースの東京五輪代表に選ばれている岡山県笠岡市出身の長迫吉拓(よしたく)選手(26)が7月、市内で自殺を図ろうとした男性に声を掛けて引き留めたとして、笠岡署は4日、感謝状を贈った。長迫さんは「こういう表彰は初めて。驚いています」と話した。

 笠岡署によると、7月2日午後10時ごろ、長迫さんは練習場所へ向かう途中、市内の橋の上で立ち尽くす20代男性に気付いた。様子が気になり、「どうした。大丈夫か」と声を掛けたという。長迫さんは「ジュースでも飲みながら話そうや」と声を掛け、男性の肩を抱いて橋のたもとの自動販売機へ向かった。5分ほど経ったところで、別の通行人の通報で警察官が橋に駆けつけ、保護した。「死のうと思っていた」などと話したという。

 長迫さんは「誰もが当然とる行動なので助けた感覚はない。死を防げて良かった」とし、男性に対しては「また会えたら相談に乗りたい」とメッセージを送った。長迫さんは普段はスイスを拠点に活動しているが、コロナ禍で笠岡市に戻り練習している。(田辺拓也)