小川裕介
カエルにのみ込まれても、消化管を内部から刺激して排泄(はいせつ)を促し、お尻の穴から「生還」する――。昆虫のこんな珍しい生存戦略を、神戸大の杉浦真治准教授(生態学)が明らかにした。自ら捕食者の排便を促して脱出する生き物は、これまで知られていないという。
この昆虫は、水田などに生息する体長5ミリほどの甲虫マメガムシ。一方、カエル類の多くは歯がなく、獲物となる昆虫を丸のみすることが知られている。実験でトノサマガエルに15匹のマメガムシを食べさせたところ、14匹がお尻の穴から生きて脱出した。出てきた後すぐに活動を開始し、9割以上が2週間以上は生きたという。
トノサマガエルは、他のエサの場合、のみ込んでから未消化物を排出するまで平均50時間かかった。一方、マメガムシはのみ込まれてから平均1・6時間で出てきた。小さいマメガムシがカエルのお尻の穴の括約筋をこじ開けて出てくるのは難しい。
そこで、杉浦さんはマメガムシ…
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。
残り:377文字/全文:772文字
【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら
速報・新着ニュース
あわせて読みたい
PR注目情報