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 被爆から75年。新型コロナウイルスの感染拡大で渡航制限が続く中、国連の軍縮部門トップの中満(なかみつ)泉国連事務次長が来日した。6日に広島市の平和記念式典、9日に長崎市の平和祈念式典に参列する。来日直前にオンラインでインタビューに応じ、被爆地への思いや核軍縮の決意を語った。

 ――日本と米国で4週間にわたる自己隔離を覚悟しなければならない異例の被爆地訪問です。

 今年は原爆投下75年、終戦75年、国連創設75年の非常に重要な節目の年だ。当初はグテーレス事務総長が訪問の道を探ったが、日米それぞれで2週間ずつ自己隔離する必要があり、難しかった。彼は私に「行きなさい」と言わなかったが、75年の節目に国連としてメッセージを出すことが重要との認識を共有していた。個人的にも、被爆者と「私がこのポストにいる間は毎年うかがう」と約束していたので、きちんと守りたいとの思いがあった。

 ――米科学誌「原子力科学者会報」は今年、核兵器のリスクなどを考慮して地球滅亡までの時間を示す「終末時計」を過去最悪の「残り100秒」まで進めました。

 危機感を強く持っている。米ソ冷戦期のピークに比べても核の恐怖が高まっている。冷戦時代は米国とソ連の2極対立で、(1962年の)キューバ危機以降は危機管理のホットラインがあり、両国が超大国としての責任を感じていた面もあった。その後、国際安全保障環境は大きく変わった。米国とロシアに加えて中国が台頭。それよりも考えないといけないのは、核不拡散条約(NPT)枠外で核兵器を持ったインドとパキスタンだ。地域対立の中に核兵器が存在している。北朝鮮の核問題を抱える北東アジアや中東でも危険が増している。意図的な核の使用だけでなく、核が計算違いで使われるリスクも考慮して対応しなければならない。だからこそ(世界の核の9割を持つ)米国とロシアは、超大国としての責任を自覚し(来年2月で有効期限が切れる)新戦略兵器削減条約(新START)の延長を早く決めてほしい。

 ――核軍縮を進める上で、被爆地の役割は何ですか。

 これまで核軍縮の背中を押して…

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