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 89年前に見つかったアカヒトデに寄生する「シダムシ」が、認識されていた種類とは違う新種だったことがわかった。調査を行った広島大学(広島市)と鳥羽水族館(三重県鳥羽市)が先月発表し、同水族館で標本の一般公開を始めた。

 神奈川県と熊本県の海で1931年に見つかったシダムシは、長く「ルソンヒトデシダムシ」と認識されていた。しかし、80年代ごろから「本当は他の種類では?」と研究者の間で話題になっていたという。

 2017年6月に、三重県志摩市沖の熊野灘で漁業者がこの個体を見つけ、同水族館に持ち込まれた。同大の研究グループと共同で種類の解明にあたり、ルソンヒトデシダムシとは異なる新種と分かった。同水族館の森滝丈也学芸員(50)は「長い間、誰も手を付けてこなかった。89年の時を経てようやく解明にこぎ着けた」と話す。

 鳥羽水族館飼育研究部によると、新種は「デンドロガステル アドハイレンス」と命名され、和名は「アカヒトデシダムシ」とされた。研究成果は、7月7日付の英国科学雑誌「ジャーナル・オブ・クラストシャン・バイオロジー」のウェブ版で紹介された。(安田琢典)