【動画】山形県唯一の離島、飛島が修学旅行先として注目=鵜沼照都撮影
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 コロナ禍の先行きが不透明な中、修学旅行先として、山形県内唯一の離島・飛島(酒田市)が注目されている。東京などの都市部へは避けたい。受け入れ側も、身元がはっきりしている学校なら心配が少ない。思惑が一致した形だ。

 5日午後1時前、同市船場町2丁目の定期船発着所に、飛島から戻る船が到着した。乗客は、修学旅行で島を訪れた山形市立第四小学校6年生の児童34人らだ。島で1泊した大森釉月さん(11)は「山形市とは違う経験、飛島ならではの絶景が楽しかった」と笑顔を見せた。

 同小の旅行先は例年、東京方面。しかし、今年は「県内で、早期実施」と変更した。日高伸哉校長は「東京方面の良さもあるが、県内でも実はわかっていないことはたくさんある。地に足を着けた活動ということです」と話した。

 旅行先は、県内の小中学校は主に首都圏、高校は近畿圏が多い。しかし、コロナ感染の懸念もあり、各学校とも目的地選定に苦労しているという。

 酒田市によると、飛島への修学旅行は「今回がおそらく初めて」。9月以降、県内の中学校2校が日帰り旅行を予定しているという。この日、発着所で同小を出迎えた丸山至酒田市長は「離島で自然が豊かで、ジオパーク(GP)にも認定。過疎問題などの『学習』も出来る」とPRする。

 飛島は人口200人弱で、常駐する医師もいない。集団感染化の危険性が高いとして、市は一時、「渡島自粛」を呼びかけていた。しかし、修学旅行なら「事前に体調の把握なども可能で、リスクは低い」と考える。

 丸山市長は「東京に行くことだけが修学旅行じゃないということも含め、コロナ禍がいろいろなことを気づかせてくれた」。船の便数や宿泊施設、医師不在といった課題もあるが、「こうした輪が広がることは、改善への弾みにもなり、ありがたい」と期待する。

 丸山市長は「同じGPを構成する由利本荘市やにかほ市など秋田県内からも修学旅行先として考えてもらえれば」と話す。(鵜沼照都)