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 「2020年夏季山梨県高校野球大会」は5日、山日YBS球場で3回戦3試合があった。駿台甲府は序盤から得点を重ね、富士河口湖に快勝。山梨学院は甲府東を投打で圧倒した。甲府城西は終盤に都留興譲館に逆転勝ちした。6日は同球場で3回戦3試合が行われる。

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 1点でも許せば試合は終わる。六回、甲府東の野村友貴選手(3年)は、追い込まれた場面で公式戦初のマウンドに上がった。一塁の守備についていた五回までとは違う重圧だ。

 甲子園常連の山梨学院が相手。先頭から連続四球を与えるなど1死一、二塁とし、続く打者に右前にはじき返された。負けが頭をよぎる。そのとき、右翼手の内山竜之介選手(3年)が見事な送球をし、二塁走者が本塁でアウトになった。

 しかし、さらなるピンチが訪れる。死球を与えて2死満塁。ボールが3球続き、ストライクしか投げられなくなった。

 「内角を攻めろ」。横山諒捕手(3年)が叫んだ。その声に、「少しでも長くみんなと野球がしたい」と開き直った。強気に投げると3球続けてストライクが入り、見逃し三振を奪っていた。

 試合前、監督から「一応準備しておけ」と言われていた。強豪相手に「まさかと思った」マウンドは1イニング、25球で終わった。3年間の高校野球で「苦しいところでも諦めない」ことを学んだ。大きな財産になった。(玉木祥子)