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 広島は6日、被爆から75年となる「原爆の日」を迎える。広島市中区の平和記念公園での平和記念式典は今年、新型コロナウイルス感染拡大防止のため大幅に参列者数を減らした上で開かれる。

 1945年8月6日、米軍が投下した一発の原爆は、広島市の市街地上空で炸裂(さくれつ)。2キロ圏内がほぼ焼き尽くされ、「75年間草木が生えない」と言われた。同じだけの年月が経ち、街は復興した。しかし、被爆者たちの心や体の傷が癒えることはない。

 被爆者の数は減り続け、厚生労働省の今年3月末のまとめでは、被爆者健康手帳所持者は全国に13万6682人いて、この1年で9162人減った。平均年齢は83・31歳となった。式典では、この1年に死亡が確認された広島の被爆者ら4943人の名前を加えた原爆死没者名簿が奉納される。原爆死没者の総数は計32万4129人となる。(宮崎園子

式典、入場規制エリアを拡大

 6日の平和記念式典は、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、規模を縮小し、例年よりも入場規制エリアが拡大される。午前5時からの2時間は、原爆死没者慰霊碑に参拝できるルートが設けられる。周辺道路も交通規制がかかる。

 今年の式典は午前8時から50分程度を予定。会場内に設ける参列者席は例年の1割以下の880席。誰でも座れる一般席は設けないため、招待された人しか入れない。

 例年は式典中も会場周辺に多くの人が集まるが、密集を防ぐため、午前5~9時は平和記念公園の大部分に入場規制がかかる。一方、午前5~7時には、国立原爆死没者追悼平和祈念館の南側の通路を通って慰霊碑に参拝できる一方通行のルートが設けられる。

 会場では式典に向けた準備が進み、2メートルの間隔を空けて席が配置されている。市の担当者は「多くの方にご来場いただけず苦渋の決断だが、テレビやインターネットのライブ中継を通し、それぞれの場所で慰霊していただきたい」と話している。(東郷隆)