松田史朗
生命保険大手5社の決算によると、外貨建て保険の販売額は2018年度、前年の5割増の3.6兆円。一方で苦情件数も急増して5年間で約3倍になった(生命保険協会まとめ)。豪ドル建て商品での損失や十分に開示されていない手数料などへの不満が強まっている。読者からも様々な事例が寄せられた。
神奈川県に住む70代男性は14年、知り合いが勤める銀行で個人年金の相談をしたところ、米ドル建ての保険を勧められて契約した。その1カ月後には豪ドル建て商品の勧誘を受けた。「豪ドルは主要通貨ではないのでは」と契約をためらったが、「豪州は鉄鉱石が安定していて通貨が下落することはないので大丈夫」と説得されたという。説明が複雑だと感じながらも、500万円の保険に加入した。
拡大する外貨建て保険のパンフレット。手数料の具体的金額などについての説明が見当たらない
1年後、保険の受取金額は手数料も引いて30万円程度の目減りが生じていた。銀行で相談すると、「解約すれば手数料がかかるし、豪ドルは今後持ち直す可能性もある」などと言われ、それに従うことにした。
銀行は「説明したのだから仕方がない」、、、困惑する契約者
拡大する豪ドルと円の為替レートは大きく変動している
だがその後も豪ドルの対円レー…
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