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(和歌山独自大会 智弁和歌山10―1初芝橋本)

 この夏、智弁和歌山の強打はひと味違った。1点を先行された直後の二回の攻撃が象徴的だった。

 先頭の6番畑が、初球の浮いたカーブを中前へはじき返す。7、8番も甘い球を逃さず、3連打で同点に。さらに1死二、三塁で1番細川。昨夏の甲子園で本塁打を放った強打者が「つなぐ意識だけだった」と高めの直球を逆方向へ運び、左越え2点二塁打にした。

 主将も務める細川は言う。「去年までのように、ここぞで大きい当たりを打てる打者はいない」。伝統の長打よりも、好球必打でつなぐ姿勢を大事にしてきた。この日、12安打のうち10本が単打だった。

 4年連続で和歌山の夏の頂点に。3年生は入学後から県内の七つの大会すべてで優勝を果たした。「和歌山で負けない、強い智弁を守っていきたかった。次の世代にもつながったと思う」。主将は誇らしげだった。(小俣勇貴