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 東京・渋谷駅のハチ公前広場に設置されていた鉄道車両「青ガエル(旧5000系)」が6日早朝、忠犬ハチ公の故郷の秋田県大館市に到着した。昨年開館した観光交流施設「秋田犬の里」に設置し、9月下旬の利用開始を目標に来館者の憩いの場として活用する。

 青ガエルは東急電鉄が1954年から86年まで東急東横線などで運用。緑の塗装と丸みを帯びた外観から「青ガエル」の愛称で親しまれた。2006年に渋谷区が譲り受け、駅前の象徴的なモニュメントとして設置、観光案内所としても使われた。

 渋谷駅周辺は再開発事業が進み、青ガエルの移転が必要になった。移設先として忠犬ハチ公の縁で交流が続く大館市が浮上、無償譲渡が決まった。ハチ公が主人を待ち続けた当時の渋谷駅をモデルに昨年開館した「秋田犬の里」が設置場所になった。

 長さ約11メートル、重さ約11トンの青ガエルは、大型トレーラーに載せられ3日未明に渋谷駅を出発した。午後9時から午前6時まで夜間のみ走行、一般道を低速で走ってこの日の午前5時過ぎに大館市に着いた。大型クレーンでつり上げられ、芝生広場の所定の場所に無事設置を終えた。

 今後、入り口にスロープを設置、電気工事などもする。ハチ公を中心に、大館と渋谷の関係が理解できる資料を展示する予定だ。

 作業を見守っていた近くの男性は「秋田犬の里の開館で、周辺もにぎわうようになった。青ガエルの設置でもっとにぎわってくれればいい」と話した。秋田犬の里の佐藤和浩館長は「青ガエル目当ての入館者が増えてくれればいい」と期待を込めた。(加賀谷直人)