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 埼玉県の大野元裕知事は6日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため「県警に対し風俗営業法(風営法)の枠組みの中で協力を要請した」と県庁で開いた対策本部会議で明らかにした。県警が接待を伴う飲食店に通常の立ち入り検査をした際、一般的な感染症対策への協力を求めるという。

 行政による「威圧行為」になりかねないとの指摘もあるが、大野知事は会議後の会見で、「県警がお店の名簿などをきちんと整理しているか、風営法に基づいて適宜チェックしている」と説明。名簿は感染症が発生した際の追跡調査に利用できるとしたうえで、しっかりとした検査と、店に感染防止対策への協力を促してもらうよう5日、正式に依頼したという。

 県警保安課によると、この依頼を受け、5日午後8時~10時半、同課員ら5人の警察官がさいたま市大宮区の大宮南銀座商店街(南銀)の接待を伴う飲食店3店舗に立ち入り検査を実施。直後に「ウイルスが蔓延(まんえん)しているので感染予防に注意してください」などと従業員らに呼びかけたという。県警は昨年、同法に基づく検査を延べ936回実施している。

 コロナ対策をめぐり、大野知事は、感染防止対策をせずクラスター(感染者集団)が発生した場合、感染症法をもとに店名公表に踏み切る考えを表明。特別措置法以外の法律も使いながら感染症対策に強い姿勢で臨む考えを示している。一方、政府で活用を検討している食品衛生法や建築物衛生法について、大野知事は6日、「法解釈について現時点で国と具体的なやりとりはしていない」と説明。現時点でこれらの法律を使ったコロナ対策をする考えはないとした。(山口啓太、釆沢嘉高)

政府でコロナ対策に使うことが検討された法律と県の対応

・風俗営業法

→県警による従業員名簿の確認や感染防止の呼びかけ

・感染症法

→感染防止対策をとらずクラスター(感染者集団)が発生した場合、店名などを公表

・建築物衛生法

活用予定なし

・食品衛生法

活用予定なし