2009年夏、第91回全国高校野球選手権大会の準々決勝、花巻東(岩手)―明豊(大分)。マウンドには世代ナンバーワン投手、菊池雄星がいた。150キロを超える剛球が持ち味で、後に米大リーグへ渡ることになる左腕は、その人柄も愛された。ある球団のスカウトが取った行動を見て、雄星が「あそこには絶対に行かない」と言い切った理由とは。
雄星や花巻東の取材歴が長い山下弘展記者が語ります。白熱の実況音声とともに、朝日新聞ポッドキャストでお楽しみください。主な内容は以下の通りです。(文中敬称略)
・花巻東の関係者にとって、この試合が思い出深いのは
・グラウンドのトイレはいつもピカピカ
・伝令役を務めた雄星に、チームメートが予想外の一言
◇
私が母校の次に行った回数が多い学校、それが花巻東です。
高校野球担当のときはもちろん、日本ハム担当時代も大谷翔平取材で通いました。今も年に3、4回は行っています。
最初に行ったのが08年なので、もう12年……。特に08年秋から09年夏にかけては、東北初の全国制覇なるか、ということで毎月のように通っていました。
09年の選抜後、春季県大会で花巻東の初戦会場は宮古でした。球場は海沿いで、すぐそばに高さ7、8メートルの防潮堤がそびえていました。盛岡の「福田パン」で買ったパンを、その上によじ登って食べたのです。
たしか、「カツ+ナポリタン」…
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