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 特殊詐欺の被害にあった68歳の男が一転して「受け子」として詐欺グループに加わった――。こんな詐欺事件の判決公判が7日、東京地裁であり、瀧岡俊文裁判官は男に懲役2年(求刑懲役3年6カ月)を言い渡した。被害を取り戻したいという犯行動機について「利欲的で、厳しい非難に値する」と述べた。

 詐欺罪に問われたのは、東京都新宿区の無職藤代雅美被告(68)。判決によると、藤代被告は2019年12月5日までの3日間、49歳と83歳の女性2人から3回にわたり現金計約918万円をだまし取った。2人は詐欺グループの指示に従って「受け子」の藤代被告に現金を渡したという。

 藤代被告はこの約1カ月前に特殊詐欺の手口で110万円をだまし取られており、判決は「警察に被害を申告するなどし、(グループに加担することの)犯罪性の認識を十分に備えていた」と指摘。受け子の報酬として初めて10万円を手にした後も犯行を重ねたことなども踏まえ、実刑を免れないと判断した。(新屋絵理)