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 夏季兵庫県高校野球大会(県高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)12日目の7日、大会最終日を迎え、最終戦となる5回戦を8校が勝ち上がった。神戸第一は昨夏王者の明石商を延長十一回タイブレークで破り初の8強。神戸国際大付、神港橘、報徳学園、県尼崎、三田松聖、東播磨、赤穂も有終の美を飾った。

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 昨夏の甲子園で4強入りした明石商に、神戸第一が粘り勝ち、夏の大会で初めて8強に入った。

 明石商は、先発メンバーからエース中森俊介君(3年)や主将の来田涼斗君(3年)らを外してスタート。五回を終え、神戸第一に2点のリードを許した。六回の攻撃で明石商は4者連続で代打を送るなど、巻き返しをはかったが、攻めあぐねた。

 神戸第一は2点差を守ったまま迎えた九回、明石商の先頭打者に出塁を許したところで、七回にいったん降板したエース駒井洸(ひかる)君(3年)を再びマウンドに上げた。

 2者連続三振に仕留め、あと1死で王者相手に勝利。ところが、死球や守備の乱れで、瞬く間に同点に追いつかれた。「これが県1位になったチームの力か」。駒井君は気持ちが切れ、マウンド上で肩を落とした。

 試合はタイブレークに突入。十回表、1死一、三塁で打席には、六回から出場したプロ注目の強打者、来田君。マウンドの駒井君のもとに神戸第一の内野陣が集まった。

 「勝負してもいいし、敬遠してもいい」と伝令の杉浦進冴(しんご)君(3年)。「攻めよう」と駒井君。「まかせろ」と仲間たちが応じた。決め球の直球で内角を突き、右飛に打ち取った。

 神戸第一は延長十一回に安田海武(かいむ)君(2年)の内野安打でサヨナラ勝ち。「これまでで一番楽しくて、一番しんどい試合だった」。駒井君の興奮は、試合後もしばらく冷めなかった。(武田遼)