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 日本一の養殖ヒラメの生産地の大分県佐伯市が市内の小中学校31校と幼稚園11園の給食にヒラメを提供する事業に取り組んでいる。7月には、同市長谷の市立上堅田小学校(福田優子校長)の1年2組(児童数26人)の給食を田中利明市長と宗岡功市教育長らが視察した。

 県の養殖ヒラメは年間出荷量が647トン(2018年)で日本一。ほぼ全量が佐伯市産だ。ところが、新型コロナ感染拡大で消費が落ち込み、大量の在庫を抱える厳しい状況に陥った。市は養殖業者への支援策として、約2900万円をかけて県漁業協同組合に約1万4千匹の養殖ヒラメの購入や給食の食材にするための加工、冷凍保存などを委託した。

 佐伯市内には11カ所の給食センターがある。各センターでメニューが異なるため、市内一斉に同じメニューにはならないが、年度内に月2回で計18回、1回あたり最大で6千食の養殖ヒラメを使うメニューが給食に登場する予定だ。

 7月9日の上堅田小視察で田中市長は、児童にヒラメのパネルを見せながら、「佐伯の魚は約350種類いるが、日本一はヒラメです。たくさん食べて体を丈夫にしてください」。

 この日のメニューはヒラメのレモンソース、もやしのみそ汁、きゅうりのカリコリ漬け、ごはん、牛乳。子どもたちはヒラメ料理を「おいしい」と、食べていた。後田幸春さん(6)は、「日本一のヒラメはおいしかった。僕は肉より魚料理が好きです。魚はスイスイと泳ぐので格好いい」と話した。

 同市で養殖ヒラメを手がける神栄水産の神﨑一徳社長(52)は、「学校給食で食べてもらうと助かります」。ヒラメは養殖2年目になると産卵し、病気にかかりやすくなる。大きいものは、景気がよくないと売れにくい傾向があるという。えさ代や電気代の負担も大きく、「まだまだ状況は悪い」と話した。(佐藤幸徳)