拡大する写真・図版折れたバットで作られた指揮棒を手にする指揮者の川瀬さん(右)と、名古屋聾学校の福川さん=2020年8月7日午後4時53分、名古屋市中区の日本特殊陶業市民会館、土井良典撮影

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 中日ドラゴンズは、選手が使って折れたバットをオーケストラや吹奏楽の指揮棒に生まれ変わらせ、楽団や学校に贈るプロジェクトを始めた。同じ名古屋市に拠点を置く名古屋フィルハーモニー交響楽団(名フィル)の指揮者が発案し、何げなく投稿したツイートを球団が見つけて「いいね」。球音を響かせたバットが、次は美しい音色を響かせる合図になる。

 対象のバットは試合や練習で折れたもの。球団によると、年間で少なくとも数百本は出る。通算安打1500本に到達した大島洋平選手や主砲のビシエド選手、期待のルーキー石川昂弥(たかや)選手のバットも対象になるが、どの選手のものを使ったかは明示しない。指揮棒は長さ38センチで、折れた1本のバットから十数本は取れる。今年は指揮棒約20本を加工して、学校の音楽部などに贈る方向で調整している。

 加工するのは、球団のグッズ製作にかかわってきた名古屋聾(ろう)学校産業工芸科。指揮棒は軽くて強いカーボン製が多く、硬いバットの木材は重さやしなりの調整が難しいが、同科2年の福川廉太郎さん(19)がかんなで調整をしながら、試作を重ねて完成させた。

拡大する写真・図版中日ドラゴンズの選手が使ったバットで作られた指揮棒。名古屋聾学校生が加工した=2020年8月7日午後4時51分、名古屋市の日本特殊陶業市民会館、土井良典撮影

 きっかけとなったのが、名フィル指揮者の川瀬賢太郎さん(35)=東京都出身=のツイッターへの投稿。昨年11月21日、演奏に訪れていた札幌市の会場の楽屋で〈野球選手の折れたバットでお箸を作ってグッズで売ってるのは前から知っていますが、是非折れたバットを再利用して指揮棒を作りたい。できればドラゴンズかベイスターズで。コラボしてみませんか?笑〉とつぶやいた。

 サッカー少年だったという川瀬さん。それでも三重県東員町に住んでいた祖父の家でドラゴンズの試合を見ていて愛着はあったといい、「巨人は好きになれない」。球界全体で折れたバットを箸に変えて販売、その材料のアオダモを育成する資金にする事業を耳にした川瀬さんは思いついたことを言葉にした。ベイスターズ(横浜DeNA)を含めたのは、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の指揮者も務めているからだ。

 ツイートを名フィルファンの妻…

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