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 全国知事会は8日、新型コロナウイルスの対策会議を開き、お盆の帰省について、発熱のある人や感染リスクが高い場所に行った人は帰省を控えるよう求める国民向けメッセージを発表した。「いま一度家族・友人と相談を」と帰省の再考を促し、帰省する場合も感染防止対策の徹底を求めた。

 会議には36都道府県の知事がオンラインで参加した。飯泉嘉門会長(徳島県知事)は冒頭で全国の新規感染者数が7日に過去最多となったことにふれ、「民族大移動と呼ばれるお盆が目前。知事会として国民にどうメッセージを出すのか議論したい」と呼びかけた。

 「大切な『ふるさと』と命を守るために」と題したメッセージでは、発熱がある人や最近2週間以内に感染リスクが高い場所に行った人は帰省を控える▽帰省先の都道府県のメッセージを確認▽帰省時は感染防止対策を徹底し、高齢者や妊婦、基礎疾患のある人には特に注意▽大人数での会食や飲み会は控える、などを明記した。一方で「誰もが感染する可能性がある」として、帰省者や旅行者に中傷や差別をしないことも求めた。

 感染が拡大する地域の知事は、帰省への危機感を示した。7月31日に県独自の緊急事態宣言を出した沖縄県の玉城デニー知事は、「全県域に感染が広がり最悪の状況。離島を抱え、隣県からの応援を望めない」として、県外からの渡航に慎重な判断を求め、帰省には「高齢者に会うのを避け、電話やネットでお願いしたい」と訴えた。他県への移動自粛を都民に求めた東京都の小池百合子知事は「いつもと違う夏。旅行や遠方への外出自粛を呼びかけている」と述べ、「オンライン帰省」を提唱した。

 一方、大阪府の吉村洋文知事は「一律に自粛は求めていない」としつつ、帰省受け入れに対する各知事の意見をまとめ国民に提示するよう提案した。

 帰省先となる地方の知事からは、帰省容認の声も出た。青森県の三村申吾知事は、帰省者に対策徹底を求めた上で「帰省者を温かい心で受け入れてほしい」。岩手県の達増拓也知事は「帰省自粛は要請しないが、移動先の感染状況を確認して行動を」と求めた。

 また、政府の有識者会議が7日示した感染状況の評価指標には「先手を打つ内容ではない」(岐阜県・古田肇知事)、「運用を都道府県に任せて」(埼玉県・大野元裕知事)との指摘が出た。知事会は国への緊急提言を11日にも提出する。

 新型コロナウイルス対策を担当する西村康稔経済再生相は8日の記者会見で、お盆期間中の都道府県境をまたぐ移動について「高齢者の感染につながらないよう注意をお願いしたい」と述べた。西村氏は、帰省などをする際は、消毒やマスクなどの感染防止策を徹底し、大人数での会食も控えるよう求めた。「こうした対応が難しい場合は、(ビデオ通話などの)オンライン帰省などを含めて慎重に行動してほしい」と呼びかけた。(浜田奈美、大山稜、木下こゆる)