小笠原諸島・父島(東京都小笠原村)付近の海には、太平洋戦争中、米軍の攻撃に遭った民間の輸送船が数多く沈んでいる。手つかずのまま朽ちていく沈没船の名前を特定しようと、地元のダイバーらが潜水調査を進めている。
かつて小笠原が「無人(ぶにん)島」と呼ばれたことから「ボニン・ブルー」と称される群青色の海がどこまでも続く。父島の隣に浮かぶ無人島、兄島。滝之浦湾にダイバーが飛び込んでいく。
深くなるにつれて青が濃くなる海の底に、少し傾いた船体が横たわっていた。背丈よりはるかに長い、竜骨とみられる構造材が飛び出し、船倉には弾薬や砲弾らしい残骸が残る。
戦争中、父島は本土と南洋諸島を結ぶ輸送船の中継地として重要な役割を果たしていた。1944年6月以降、米軍の爆撃をたびたび受け、輸送船も多数が沈められたとされる。
97年からダイビングショップを営む笠井信利さん(64)は「小笠原の海域には少なくとも100隻は沈んでいる」と話す。30年余り潜ってきて、把握できただけで、父島や兄島の湾内に軍の船も含め17隻が沈んでいた。
バラバラな状態で海底に残るこ…
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