[PR]

 中国電力島根原子力発電所(松江市)の事故に備えて、鳥取県や海上自衛隊、海上保安庁は9日、同県西部の住民を船舶で避難させる訓練をした。県などは毎年秋に大規模な原子力防災訓練をしているが、船舶を使った訓練については天候に左右されにくい夏場に実施していて、今回で9回目。

 訓練は関係機関が連携を図り、避難者の乗下船を円滑に進めるのが狙いだが、今年は新型コロナ対策も新たな課題になった。避難者役を務めた西部の自治体職員らは境港に集まると、マスクやフェースガードを着けた状態で巡視船や自衛艦に分かれて乗船。船内での感染防止対策の進め方などを確認した。

 このうち海自のミサイル艇「はやぶさ」には県、米子市、南部町の職員ら7人が乗り、実際に鳥取港まで避難した。南部町の保健師は新型コロナ対策について「狭い船内で避難者の活動範囲を区切るのは難しいので、活動の時間をずらすといった方策を考えないといけない」と話していた。

 県地域防災計画(原子力災害対策編)では、バスや乗用車による避難を中心にしつつ、船舶を補完的手段として位置付けている。(東孝司)