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 映画関係の資料を約5万点所蔵する北九州市門司区の松永文庫で、戦争映画資料展が開かれている。戦時中から現在まで、公開されてきた戦争映画のチラシなど計166点が並ぶ。戦時中のチラシには、当時の生活を知ることができる記述もあり、来館者の興味を引いている。

 「バケツの水を拡散させるやうにして叩(たた)きつけます」。1943年公開の映画「敵機空襲」のチラシには、「家庭防空の心得」として、バケツや砂袋の使用方法が添えられている。学芸員の凪恵美さん(48)は「配給の日付や商店の宣伝が書かれたチラシもある。映画と生活が密着していることがわかる」と話す。

 展示中のポスターには、門司区とゆかりのある監督の作品もある。凪さんによると、1983年公開の映画「東京裁判」の小林正樹監督は、門司港から出征したという。松永文庫が入る建物は、門司港の国際ターミナルだった「旧大連航路上屋」。小林監督は出征前、かつて戦地で記した映画のシナリオを遺書の代わりとして、この建物内の洗面所に置いていったという。

 凪さんは「戦争にゆかりのある場所で、平和について考えてほしい」と話している。入場無料で、10月4日まで。問い合わせは松永文庫(093・331・8013)まで。(板倉大地)